「捜索願い」に必要なこと

            

私が社会人にったくらいの頃、住宅ローンのためずっと専業主婦だった母が働きに出るようになりました。父は自営業で自宅と仕事場の工事は徒歩1分程度の距離でした。両親は工場兼住居だった方にそのまま住み、私たち兄弟と祖母が新居に住む形でした。

母の仕事はお好み焼き屋の雇われ店長で、飲食店なので夜も閉店の22時頃まで不在で、父も夜は母の働くお店に出向き、日暮れ以降は私たち兄弟と祖母だけが自宅にいました。また、私も社会人ということもあり、帰宅は20時頃でした。

まだ、中学生だった妹は寂しさもあり少しずつグレていってしまいました。

夜遊びを覚え、良くない人たちとつるむようになり、両親にもとても反抗的になっていきました。

何度か親と揉めるうちに深夜に家を飛び出してしまったのです。所謂「家出」です。

未成年どころか、まだ義務教育中の10代前半。

仕事から帰宅して妹の家出を知った私は、母を連れて区の警察署へ捜索願いを出しに向かいました。

それまでの人生で捜索願いを出した経験もなく、とにかく早く行かねばと、捜索願いのことを調べもせず行ったのです。

警察の方はとても親身に話を聞いてくれましたが、本人の「写真」がないと捜索願いは出せないということを知りました。すぐに、帰宅して写真を持って、また警察署へ行き無事捜索願いを出せました。

未成年のいうこともあり、パトロール等を強化していただき、近所にたむろしている未成年たちに声かけ等をして捜索してもらえました。

結果、妹は幼馴染の家にいたのですが、最初はその幼馴染も妹を庇い、そこにいることを隠していました。数度尋ねるうちに妹をかくまっていると教えくれ、妹を連れ帰ることができました。

ところが、またその後、やはり両親と揉め家出をしてしまったのです。

私は用意周到に本人の写真を持って、再度、警察署へ捜索願いを出しにいきました。

親身に話を聞いてくれるのですが「今日出てったばっかでしょ?」「まだ、捜索願い出す段階ではないのでは?」等、全く取り合ってもらえませんでした。

二度目だからなのか、担当者さんの判断によるのか。

粘りに粘って話をしていたら「え!?未成年ですか??」「すぐに捜索願い手配します」となりました。

持っていった写真がとても大人びた雰囲気のもので、未成年に見えなかったようです。担当者からも年齢確認もなく、私も年齢を言うのを失念していたので、捜索願いを出すまでに無駄な時間が過ぎてしまったのです。

その後、無事妹は保護され自宅に戻りました。それ以降は、捜索願いを出すような家出騒動もなくなりました。

今となっては笑い話ですが、警察署へ向かう時の不安感は今でも忘れることができません。

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